大丈夫だった
大丈夫だった。
おずおずと、人が差し伸べてくれる優しさや親切に、ありがとうと受けたら、本当に優しく親切にしてもらえた。
私なんかいいの?と、尻込みするまま怯えるままで、助かります、支えてもらっています、と言うと、周りの人たちは受け入れてくれた。笑顔や心配の表情を見せてくれた。
言葉だけで繋がっている人も、言葉には表せないだろうほどの優しさをくれた。
心細く思っている時の、その笑顔や言葉は、私を優しくなでる。安心を感じさせてくれる。
私を一番信頼していないのは私で。
ないがしろにしているのは私だ。
大丈夫じゃないと信じ込んでいるのは私だ。
でも私でもこんなにあたたかく親身になってくれる人々がいるなんて!
私になにか返せるだろうか。一生かかっても無理なんじゃないか。
ただ自分のできることをするだけで精一杯だ。とんでもないものをいっぱいもらってしまったのかと、ぼうっと空を見るような気持ちだ。
早く早くと気が焦る。なにも見えていないのに。
それぞれに返すことは難しくても、周りの人たちが私を大切に扱ってくれたように、私は私を扱い、人に優しくしなければならない。もらったものをもらったままにしないこと。