ひとは思いこみでできている

思うこと 気づいたこと なんでも書く

木綿の呪い

ラジオから流れてきた太田裕美さんの「木綿のハンカチーフ」。珍しく主人が歌詞を聴いて「この男腹立つなぁ」と言ってきた。

そうそう、そう思ってたことある。都会へ出て行った若い彼が、都会のきらびやかさ華やかさに呑まれて、田舎に置いてきた彼女から心が離れる。なんて身勝手な!と思ってた。

そう思ってた頃からもう10年くらい経ったか、今ではこの彼にはなんにも思うことはなくなって、彼女の方が怖いと感じている。

彼が戻ってくれるのをずっと待ってて、素直に待ってるだけのようだけど、ただ待ってるだけ…。

スーツ着た僕の写真を見てくれと言われてるのにいいえあなたと拒否…。

はなやいだ世界だけではなくて、きっと仕事でしんどいことだってあるけど、それでも自分から行動している彼は、自分の責任で苦しみも楽しんでるように思う。

でも彼女は彼がどんな場所で、どんな思いで日々過ごしてるのか知ろうとしない…。自分から訪れて、確かめようともしない…。彼と思いを共有しようとしないし、彼の思いを理解しようとしない…。

僕があげるといっているプレゼントはことごとくはねのけて、最後の自分からのお願いには、「木綿の」、化繊とか絹とかじゃなくて、おそらく素朴さとか純朴さとかを象徴してる「木綿の」涙拭く「ハンカチーフ」をくださいって、もう呪いみたいやん!!重いわ!

戻ってこない彼のせいで泣くんだ。…って、いやいや、自分の責任でしょ!自分がそれを選んだんでしょ。人のせいで終わってるところが気持ち悪い。

自分は変わらない…。変わろうとしない…。頑固やな〜。こんな人近くにいたら、こだわりありそう過ぎて話できんわ。

彼のことを好きだったんではないんだな。

自分のことが一番好きで、それはそれでいいと思う。思うけれども、自分のことを幸せにするのは彼だと思ってるのが違うんだろうな。

自分を幸せにするのは自分だよ。

 

さて、また10年後、感想がどのように変わっているであろうか…。たぶん、方向性の違いだね、のひとことで終わってそうな気もする。