聞く・聴く
聞くことはむずかしい。
相手が言っていることをそのまま聞くことはむずかしい。
30代過ぎてから、「聞く・聴く」ことを意識して、できているかどうか振り返り思い出すようにしているけれど、今でも何度も失敗する。
以前は身の回りの一般的社会では、これほど「傾聴」について言われてなかったが、最近とみにそんなムードだ。
流行りの「傾聴」ムードやブームはどうでもいい。そうでなくて、私は私の「聞く」ことをしたい。
受け流すくらいに聞けるようになってみたい。受け流すってただ流すのと違う。まず「受けて」、流すんだ。いったん受けて、でも受け止め過ぎないで、捉え過ぎないで、流れるように聞いている。流すんでなく、流れるように。聞いてないようでちゃんと聞いている。
それには、自分の心が波立たず、フラットで、ニュートラルなのがいい。
すぐなんとかせねばと焦って前のめりにあたふたする今の私にはハードルが高いんだ。けれど、挑戦しがいがあることだろう。
人と話す、ということはなくならないだろうから。そして人と話すことで気づくことはものすごくたくさんあるから。その先の私は、その気づきを得て、とてもとても豊かになっているだろうから。
自然にただそこにいるだけなのに、全体を見て、聞いて(聴いて)いる。私の心は波立たない。ただ自然のままでいる。そんなのが理想だ。