『火花』
こんにちは( ´ ▽ ` )ノ
職場のお友達に、又吉直樹『火花』を借りました。
その感想です。
(内容には触れていないつもりですが未読の方はどうぞご注意を。。)
私は、◯◯賞受賞!とか、話題になっているものには、ぜんぜん触手が伸びません。
すべてのものに対してそうです。
本が好きですが、その本にすら。
ブームとか流行りには押しつけを感じて、嫌悪感さえ持っています。
その流行りの時期を乗り越えて残ったものを手に取りたいな、と思っています。
だからこの本も、借りなければ、いつか図書館で読むことがあるだろう、くらいでした。
又吉さん、相当な読書家ですよね。
その話題は以前からあり、あの風貌もあいまって、どんな本を読むんだろう、そしてどんな感想を持つんだろうと気になっていました。
まっすぐだなぁ!
読み終えて、そう感じました。
文章は、激しい内容であっても「静」、真面目な印象です。
会話文は、やっぱり芸人さんだからか、テンポよくリズムがあります。
大阪弁を話す大阪出身でよかった、と思いました。自分の身に染み込んだ感覚が役立った感があります。
もちろん推敲を何度も重ねておられるでしょうから、会話文も練られて読みやすくなっていると思いますが、
大阪弁だからといってけして「汚くない」。
端正だと感じました。
大阪にはずっと違和感を感じて生きています、今も。
大阪弁もコンプレックスに思うことがあります。
純文学のジャンルに分けられる、ということもあって、どうしても主人公を作者に重ね合わせてしまうところがありますが、
主人公の徳永と神谷は、作者の二面性なのだろうと感じました。
相反する二面性ではなく、同じものに対して過度に走る部分とブレーキをかけてしまう部分と。
幼少時代や、そのほかの細かなエピソードは無理なく描かれています。
もっと書き込めるのを、抑えたのかな、とも感じました。
最初と最後に花火の上がるシーンがでてきます。
最初と最後では、それまでに十年の月日が経っています。
人の温かみと、陰影と、阿呆なところ、いとおしいところ、なにもかもないまぜとなって語れないところ、全部を花火として上げたかったのかなぁ、と感じた最後でした。
読んですぐに書き始めたため、浅く、見当違いなことを書いているかもしれません。
でも、又吉さんのエッセイ等を読んでみたくなりました。
最後に…
主人公は銀髪に染めているのですが、
途中どうしても又吉さんのあのソバージュが浮かんでしまうのを止められませんでした。。
今日もお付き合いいただき、ありがとうございます( ´ ▽ ` )ノ