ひとは思いこみでできている

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栄養不足の身体

順序でいうと「うつの治療」についてのほうが先だけれど、思い出すのに力がかかるためになかなか筆が進まない。ですので、うつが治ってからあとの、「食べられなくなったこと(栄養不足)について」を書きます。

食べられなくなったこと(栄養不足)の「後遺症」は、うつ状態寛解し復職したからといって治るものではなかった。

急激に食べなくなったことで痩せた。胃袋も小さくなったのか、量も入らなくなった。食べたいという気持ちが薄まった。

それでも人間って生きているんですよね。ぜんぜん食べてないわけではないからかな。簡単には死なないんだ。

うつ状態になってからをまとめると、

うつ状態 → 休職(半年くらいで寛解の状態になった)→ 復職 → 退職(1年半くらい)→ 転職 → 退職(半年)、その後結婚し、転職する。これから以降は心身が安定してきた。仕事も短期間で辞めることはなくなった。

 

栄養不足の「後遺症」とは書いたけれど、具体的には、「肌のカサカサ」「皮膚が少しの刺激でもミミズ腫れになる」「目の乾き」がひどかった。

でもなんでそうなるのかは考えたこともなかった。

 

営業職の仕事をしている間に今の旦那さんと知り合い、お付き合いするようになって、ようやくだんだんと食事を楽しめるようになってきた。食べる量も徐々に普通量くらいになっていった。 

結婚して自分で料理をするようになり、栄養面も少し考えて作るようになっても、そこからまた2年くらい経つまでそういった症状は治まらなかった。だから食べられなくなってから治るのにかれこれ4~5年ほどかかっている。

生理が止まったりといった女性特有の症状や、すぐに風邪をひくという免疫力の低下による症状は出なかったので余計に気づいていなかったし、見ないようにしていた。

身体の細胞がぜんぶ入れ替わるのに2年はかかると聞いたことがあって(その信憑性はよくわからないのだけど)、自分で料理をして、ごはんを食べておいしいと思えるようになってからの2年で体調を持ち直したのでその説は頷けるように思う。

 

皮膚がミミズ腫れになることが一番驚いた。腕にカバンをかけると、その刺激で腫れる。ちょっと掻いたり引っ掛けただけで蚊に刺されたようにブワーッと赤く腫れる。皮膚は水気が少なく、汗もそんなにかかなくなっていた。なんかおかしいなぁ、なんでだろうと思っていた。

栄養不足だったんだ、と気づいたのは、治ってからだった。皮膚に症状が出て、身体は悲鳴をあげて教えてくれてたのに、気づいてあげられなかった。

 

身体だけではない。精神的にももちろん安定しなかった。

不安や焦燥感はもとより、元気もなく覇気もなく、考えもまとまらない。栄養や血が足りないから貧血気味でふらふらしていた。

なにかあったらすぐに悪い方へ考える。自分を責める。落ち込む。もともとの思考のクセもあったけれど、栄養不足はそれを助長していたと思う。

 

目に見えることは皮膚の症状が多かったけれど、内臓はきっともっとひどい状態だっただろう。無理なダイエットをして、そこからやっと戻ってきた感じだ。

運動する習慣もなく、「身体」というものを知らなかった。知ろうとしてなかった。自分の一部くらいに捉えていた。私の本体は精神だ、と考えていたんだろうと思う。

こころとからだは両方たいせつだ。なんて言葉を聞いても、知らないことだから耳に入ってこなかった。

今は「身体」が本体で、「精神(心)」が身体の一部分だと思っている。

もちろんどちらも大事で順序はつけられないけど、なにかあってどちらからアプローチするのがいいかと言われたら「身体」から、と答える。

そして身体のことを無視すると、あとあとまで長く響くんだ、と体験から理解している。