コーヒーとケーキとおしゃべり
2月は私の誕生月です。同じく2月生まれの年下の友人と久しぶりに会いました。
10年以上もの付き合いのなかでいろんな話をしてきましたが、どんな話であっても、「話す」ことっていいですね。
知らない間に心の隙間を埋め尽くしていた、生活や思考や記憶の残滓のようなこまごましたことが、話を聞き、話をすることで重さや濁りがなくなり取るに足らないものになり、パラパラと体内からはがれ落ちてくれたようです。すっきりしました。
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誕生日だしケーキを食べよう、と、ケーキ屋さんを探すけれどどこもいっぱいで、一人でたまに行っていたコーヒー専門店に入りました。
飲食店の並ぶ地下街の一画、通路も兼ねたような場所なので一見落ち着かないところです。
けれど、人の手で入れてもらうところも間近で見られるそのお店のコーヒーは、味はもちろんおいしいのですが、滋味深いといいますか、コーヒーを飲む楽しさも味わうことができます。
客層も落ち着きがあって、一人または二人連れで来られる方が多いので話し声も静かで、そういえばBGMもほとんど聴こえないくらいに絞ってありました。
そして食べたケーキは、華やかな春のケーキが並ぶお店のものと比べるととっても地味でしたが、とってもおいしいものでした。
一人でも気持ちがほぐれるようなコーヒーを飲めるところですが、今回は話のできる友人と一緒にいたから余計においしく感じたのでしょうね。
こういう心が休まる場所、もっとたくさんほしいな。そして、心置きなく話せる友人の笑顔をもっと見たいな。いろいろありながらも、それぞれ一生懸命暮らしているんだな。
優しくあたたかい気持ちがじんわりと湧いた一日でした。