ひとは思いこみでできている

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楳図かずお『漂流教室』

あけましておめでとうごさいます

( ´ ▽ ` )ノ

お正月についての記事はまたの機会に譲るとして(?!)、
そして、お正月にふさわしいふさわしくない関係なく、
今日は私の好きなものについて思う存分書きますよ(^-^)

ごゆっくりお付き合いいただけますと幸いです。

キラキラキラキラキラキラ

楳図かずお漫画が大好きな私。

楳図漫画との出会いは小学生くらいの時でした。
読んでいたマンガ雑誌は、りぼんやなかよし、少女コミックなどなど。
かわいい女の子女の子したものより、ちょっと怖いものが好きだったので、
松本洋子さんの赤川次郎作のマンガ化したものや、あしべゆうほさんの『悪魔の花嫁』など、借りたりして読んでました。
怖い漫画、意外と結構多かったように覚えています。

虹

楳図漫画との出会いは、『恐怖』あたりが初だったように思います。
短編を集めたコミックスから読み始めましたが、ぐいっと惹かれたのは長編漫画『漂流教室』でした。
漂流教室』は1972年頃からのサンデー連載です。さすがにリアルタイムでは読んでないので、出会ったのは映画化された時でした。
映画は大林宣彦監督でしたが、モチーフだけ借りた別ものになっていて拍子抜け、残念でした。

虹

後年、原画展に行った時、その原画の描き込みの美しさ、緻密さ、繊細さに驚き、まるで絵画だな、と思ったことを覚えています。
さらに、『漂流教室』は最初から最後まですべてを考えてから描き始めたと知り、
未来を予測したようなそのストーリーをちゃんと計算してから描いていったなんて、この人天才!、と思いました。

赤白ボーダーの服を着てグワシ!とか言ってるだけじゃないですよ!
間違いなく日本の天才の一人ですよ!
前にも書きましたが大事なことなのでもう一度!(^-^)

虹

漂流教室』、ご存じでしょうか。
ある日、砂漠化した未来へ小学校がまるごと飛ばされてしまいます。
次の瞬間から、なんとかして元いた場所へ帰るため、子供たちの奮闘がはじまります。

まわりは一面砂漠、空は厚い厚い雲に覆われ陽がささず植物が育つ環境ではなく、風もなく鳥や虫もおらず、
日に日に食べ物もなくなり、水もなくなり、
さらに巨大怪虫、ペスト(伝染病)、未来生物の台頭、と、漫画ならではの読み応えある危機が次から次へと…。

主人公たちを襲う困難につぐ困難、目の下にクマを作りながら限界ギリギリまで追い詰められる小学生たち(小学生ですよ!?)。
なんでこんなに次々と厳しい危機が襲うのか。

一種のジュブナイルもの、冒険ものといえる物語でもあります。
けれど、決して甘いものではありません。
扱うモチーフが現実的過ぎて、本当に未来はこうなるのかもしれない、と身にヒシヒシと迫ります。
子供たちが生きて帰るために必死で、でもどうしようもなくどんどん減っていく子供たち。
それでも前を向いて進むしかない。荷物を背負いすぎた小さな背中たちに胸が熱くなります。

虹

楳図さんによると、主なテーマは母の愛だそうです。
確かに、いきなり消えてしまった息子を探し取り戻そうとするその力は常人のものではありません。
時間が経ち、まわりの親たちはもう諦めのムードの中、主人公の翔ちゃんを取り戻すべく孤軍奮闘する母は、鬼気迫る迫力です。

でも私はやっぱり、母の愛より子供たちの姿に胸を打たれます。
この子供たちなら、未来を変えてくれるかもしれない。私たちでは無理だったことを成し遂げてくれるかもしれない。
そう思わせてくれる、希望をつなぐ存在だからです。

とうてい1972年に描かれたとは思えない内容です。
楳図さんはこの物語を考えた時、こうなってしまった未来で子孫を残すにはどれだけ必要か、というところから人数を割り出し(減ることを見越して)、小学校だと設定したそうです。
やっぱり天才…!

虹

つい熱く語ってしまいました。
もちろん楳図漫画には、ほかにもたくさんすごいものがあります。
またよかったら、どうぞお付き合いくださいませ。

最後に…初日の出太陽
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今日もお読みいただき、ありがとうごさいます。